盗賊ニ筋道 ’90年12月9日
【あらすじ】
平蔵と彦十は、茶店”万常”で腕利きの盗人・高萩の捨五郎を見かけて後をつける。
その捨五郎が、武士によって斬られそうになった農夫の子供を助け、足に重傷を負った。
平蔵の指図で捨五郎は手厚く介抱され、彼は密偵の一人に加わる。
そして早くも口合人・寺尾の治兵衛に絡んだ第一の事件が起こる。
【見どころ】
高萩の捨五郎が、平蔵に惚れこんで密偵になる決意をするところが見せ場。
足が不自由になった捨五郎のために、平蔵は自らびわの木で杖を作ってやる。
その情の深さを知り、杖をおしいだく場面での、密偵になる心を決めた捨五郎の表情がいい。
【ポイント】原作の「高萩の捨五郎」と「寺尾の治兵衛」を合体させている。
最後に治兵衛を刺し殺すのは、篭滝の太次郎一味の生き残り・蛇の仁吉ではなく、気のふれた御家人・小坂金二郎。
脚本=野波静雄 監督=高瀬昌弘 出演=平蔵、佐嶋、松永、山田、竹内、山崎、彦十、五郎蔵、おまさ、高萩の捨五郎(菅原謙次)、寺尾の治兵衛(西山嘉孝)、蛇の仁吉(片桐竜次)、籠滝の太次郎(石橋雅史)