91年放送:鬼平傑作作品集

雨乞い庄右衛門

雨乞い庄右衛門 ’91年2月6日
【あらすじ】
岸井左馬之助は、旅先の三島宿で老人と知り合う。この男は、大盗・雨乞い庄右衛門。
長らく病の床にあったが、復調したため、最後のおつとめに江戸へ向かう途中だった。
だが、すでに彼の配下は破目の伊太郎のもとに寝返っていて、庄右衛門の殺害を計画。
事態を知った庄右衛門は、死期間近いわが身をおして、けじめをつけに江戸に向かう。

【見どころ】
左馬之助と庄右衛門の奇妙な関わり合いが心に残る作品。
冒頭、田んぼの水車を回し続ける男を見て、後に「ああやって終わる人生もあるんですね」と左馬之助に語る庄右衛門は、ある種悟りの境地にいる人物。
その庄右衛門が、最後に手下たち全員を刺し殺す場面の迫力は凄い。

【ポイント】
原作の庄右衛門は、旅先で左馬之助に看取られながら死亡する。また伊太郎は、もっと下っ端で、仲間に殺されるという設定になっている。

脚本=井手雅人 監督=高瀬昌弘 出演=平蔵、久栄、沢田、松永、竹内、山崎、雨乞い庄右衛門(田村高廣)、岸井左馬之助(江守徹)、神楽の市之助(小野進也)、お照(朝比奈順子)、勤行の定七(石山雄大)、破目の伊太郎(富川澈夫)