89年放送:鬼平傑作作品集

一本眉

一本眉(いっぽんまゆ) ’89年9月20日

【あらすじ】
おまさは、以前自分のお頭だった清州の甚五郎、通称”一本眉”と再会します。
甚五郎はおつとめの人手を探していて、おまさは粂八を紹介した。
一方で、甚五郎は、かつての片腕・倉淵の佐喜蔵に裏切られていて、おとし前をつけようとしていました。佐喜蔵一味に襲われた甚五郎を平蔵が助けます。
そして、甚五郎と意気投合した平蔵も盗みに加わることになり・・・。

【見どころ】
芦田伸介が、死病に取りつかれた老盗・甚五郎を、哀感たっぷり演じています。
特に、平蔵の作った粥を食べながら自分の過去を語る場面、瀕死の蝶を自分と重ね合わせる場面は印象深い。

【ポイント】
物語のベースになっているのは、原作の「墨つぼの孫八」。これと、佐喜蔵との確執を描いた「一本眉」を絡めている。
「墨つぼの孫八」で、おまえが助っ人として会わせるのは、粂八ではなく五郎蔵。
「一本眉」自体は、盗賊とは知らずに忠吾が甚五郎と仲良くなる話です。

脚本=野上龍雄  監督=田中徳三
出演=平蔵、久栄、佐嶋、酒井、村松、竹内、山崎、粂八、おまさ、清州の甚五郎(芦田伸介)、馬返しの与吉(尾藤イサオ)、倉淵の佐嘉蔵(藤岡重慶)