霧の朝 ’91年2月27日
【あらすじ】
岡っ引き・仙台堀の政七の手下・桶屋の富蔵。その富蔵の息子・幸太郎がさらわれた。
幸太郎はもらい子で、実の両親は吉造とおきぬ。
そのため、幸太郎は吉造夫妻にさらわれたと思われた。だが、本当の犯人は、富蔵に怨みをいだいた峰須賀の為五郎の情婦・お安。
偶然にも、吉造夫婦は、お安が幸太郎をかくまっているねぐらを知って乗り込んだ。
【見どころ】
生みの親と育ての親。ニ組の夫婦が子供に向ける情愛を描く人情話。
この夫婦の描き方が、見どころとなる。
盲目的に幸太郎を愛し、周りのことが見えなくなってしまう富蔵の妻・おろく。
幸太郎を助けるため、傷んだ体と心に、最後の力を入れる吉造。
それぞれの親が、幸太郎に別の愛情の向け方をしてみせる。
俳優・平田満は中村吉右衛門と芝居で絡みたいので、出番の少ない富蔵役をすすんで志願したとか。内容は原作にほぼ忠実。
脚本=久貴千彩子
監督=高瀬昌弘
出演=平蔵、久栄、沢田、松永、竹内、山崎、桶屋の富蔵(平田満)、おろく(ニ木てるみ)、井関録之助(夏八木勲)、吉造(石丸謙二郎)、おきぬ(小鹿みき)